雑司が谷仕事場作り日記

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9月だ。早くも1ヶ月が経ってしまった。当初、1ヶ月ぐらいで何とかここで仕事を始められるかも、と思っていたのに、まだまだ先が見えない。考えれば考えるほど、やることがありすぎてクラクラする。目の前のことを1つ1つ片付けていくしかないよなぁ。


「IT・電気・オーディオ」担当の同居人が、2階の配線をきれいに整理してくれた。すごい地味~なところなので、別に写真で紹介しなくてもいいかと思っていたら、「ぜひに。」と同居人より念を押されたので、一応。


見てもちっとも何だかわかりませんが、「ぜひに。」とのこと。


ここは剥き出しになっていたFケーブルがあぶないので、コンセントボックスで隠したところ、だそうです。


私の方は、次の製作へ。パソコンを置く仕事机を作る。天板は飲み物のコップなど載せることもあるので、水に強いブライワックスで塗装。机の脚は白く塗ることにする。
 

大きな重~い荷物が届く。中身はいずれまた。


こんなのも届く。なんでしょうかねぇ。


木材も届く。次の棚作りの材料。


昨日ハタナカ嬢がヤスリをかけていた側板に、ペンキを塗る。色はオフホワイト。


こっちは棚板。600×300mmが6枚。やはりヤスリをかけて角を落としてから、濃いこげ茶のオイルステインで塗装。


パソコン周りの家具の図面。これから右端の高さ1820mmの棚を組み立てていく。


まずは側板に天板と底板をつける。


棚板止めは金属のダボで。ダボ用の穴をドリルで開ける。側板を貫通してしまわないようにドリルに印をつけておく。


こうなります


もう一方の側板を木ネジで取り付ける。


棚板をダボに載せて、裏側に補強の背板を打ちつけて完成。

今日は再びハタナカ嬢が手伝いに来てくれた。作業台の天板にブライワックスを塗ってもらった。

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>> before 2



奥行きが浅い左側には脚の支えがないので、余っていた材木を使ってブレ止め。これで重いものを載せても大丈夫。

午後、電気工事の業者が来る。店舗スペースの蛍光灯(2カ所)を外し、ペンダント照明が取り付けられるシーリングに交換してもらった。


みみずく、喜んでます


乳白ガラスがいい雰囲気


棚・その2にとりかかる。バックヤードで、プリンターやスキャナー、オーディオなんかを載せる棚。ハタナカ嬢が木材にヤスリをかけている。このあとペイント。

自宅の事務所で使っていたエレクターを運んできた。今までは在庫のストッカーを載せていたもの。




こちらでは作業台の足として使うのだ。高さも85cmぐらいで、作業しやすい。天板の板は、やはりドイトでL字型にカットしてもらったラワンベニヤ。左側にはハシゴがあるので、奥行き30cmにして通りやすくしてある。左角も体に当たらないように、自分で切ってしまった。


バックヤードのハシゴ裏にもスチール書棚を設置。工具とか消耗品とか掃除道具とか、雑多なものを置く予定。
26日は再びドイト板橋志村店へ、木材などの買い出し。次に作る棚の図面を引いて、板取り図(大きな板からどのようにカットするかを指示する図面)を書いて持っていく。たいへんだけど、自分の思い通りの棚が作れるので面白い。


28日。先日完成した棚を吊る。一人では無理なので、今日は同居人に手伝いに来てもらった。棚自体がかなり重いため、トグラーという特殊なネジを使って、大きな棚受を6本使った。がっちりとくっついたぞ!


少し引いて見るとこんな感じ。


1つ出来たらまた次の仕事。古い欄間のそうじ。2枚あります。


民家から外してきたままらしく、汚れがひどいので洗剤で洗う。こういうのを「組子細工」と呼ぶのだが、木を組むのにボンドを一切使っていないのだ。木の形状でバランスを取って、お互いが支え合っている。すごいなぁ。隙間の1個1個を、歯ブラシを使って丁寧に洗うこと3時間。めちゃめちゃキレイになった。


夕方になって、スチール書棚が4本届く。すぐに組み立てて、3本は2階の廊下に設置。ここは在庫のストックに。

本日も大家さんの差し入れ、全開です。おやつに困らないどころか、晩ご飯まで賄えてしまいそうです。一人でノロノロやっているのを不憫に思っていただいてるみたい。ありがたや~。


バックヤードの棚、組み立て終わる


白く塗りました

昨日ハタナカ嬢がヤスリをかけて1度目のペイントをしていってくれた回転本棚。2度目のペイントをして仕上げた。色はやさしいクリーム色。


こんな風にぐるぐる回ります。

今日は親友のハタナカ嬢が手伝いに来てくれた。彼女はなんでもテキパキと仕事をこなせる人で、とても心強い助っ人である。現在は保育士として働いているのだが、毎週水曜日が休み。これからも休みの度に来てもらえることになった。ありがたいよう(涙)


ハタナカ嬢にお願いしたのは、リサイクルショップで見つけてきた回転する本棚(1500円だった)の、ウレタンニス塗装を紙ヤスリで落とす仕事。


2段重ねなのだ。ヤスリがかけ終わったら、ペンキ塗り。


私の方は、自分で書いた図面を元に、ドイトの工房で寸法通りにカットしてもらった板で棚を制作。


幅が1300mmぐらいあって、結構大きな棚です。これをバックヤードの壁に取り付けて、梱包資材やファイルなどを収納する予定。実は板の厚みの計算を間違えていて、あとでノコギリで切ったりして、素人はこれだからダメですねぇ。


今日は夕方早めに仕事を切り上げて、九段下のこんなところへ。


九段会館屋上のビアガーデン。古本関係の友人・知人との楽しい時間でございました。千鳥が淵から涼しい風が吹き、武道館の屋根の玉ねぎが鈍く光るのが見えた(左側奥)。ビアガーデンは生まれてから3度目(そのうち1度は新島の民宿の屋上ですから)。こんな都心で、サラリーマンやOLだらけのは初めて。

何度か書いているけれど私はまったく下戸で、酒量はジョッキ1杯が限界。それなのに調子に乗って2杯目にサワーなんて頼んでしまって、家に帰ってからものすごい頭痛がして困った。弱いなぁ~。
この物件、天井高が低い。2m7cmしかありません。しかも、ところどころに梁が出ていて、その下は1m98cm。普通の日本家屋だと2m20~2m30cmぐらいあるので、背の高い人には非常に圧迫感があるかもしれない。身長1m57cmの私でも、手を伸ばせば天井に届きますから。

それで、照明をどうするか考えた時に、レール式のスポットライトはまず無理だろうと思った。頭にぶつかってしまう。さてどうしようかな、と悩んでいたら。


この方法があった!と気がつきまして。梁の側面につけてみました。一番小さなタイプのハロゲンスポットなら、ほとんど邪魔にならない。


いやぁ気分が盛り上がるねぇ


もともとついていた事務所っぽい蛍光灯ははずして、店舗部分にはこんな昭和レトロな電笠をつけるつもり。右のみみずく柄は特に気に入っていて、雑司ヶ谷といえば江戸時代から作られている、「すすきみみずく」という郷土玩具が有名なのだ。お世話になった不動産屋「みみずくファミリー」もそれにちなんでつけられたのだと思う。それでこれがオークションで出品されているのを見て、どうしても手に入れなくちゃ、と気合いを入れて入札したのだった。


自宅でも火鉢にメダカを飼っているのだが、仕事場でも。まずは水と水草を入れて1週間ほど置いておく。水道水の塩素が抜けて、水がこなれてきたらメダカをお迎えする。火鉢は先日の有明・骨董ジャンボリーにて購入し、えんやこらと手持ちで運んできたもの。


久しぶりに父がやってきて、やり残した換気扇周りをきれいにしていってくれた。


最後に、大家さんの本日の差し入れ。味噌、醤油は安かったからとのこと。パン1斤いただくなんて初めて。びっくりしました。がんばって食べます。

ポストをつける。昨日までポストがなかったので、宅急便の不在票とか、郵便局の方も困っていた様子。すみませんでした。


しかし、これまでの人生でポストを買ったことが一度もなかったので、購入前にいろいろ調べてびっくりした。高いよ!ポスト。ちょっと気の効いたものを、と思うと5万、6万円は当たり前なのだ。住宅街でよく見かけるようなステンレス製のだって安くても3万円ぐらいする。知らなかった……。

ポストごときにそんな出費は痛いなァと思ってしょんぼりしていたのだが、先日、後楽園のドイトに行った時に、この鋳物のポストを入手。ドイツか北欧圏のような言語の説明書がついていた。8千円ぐらいだった。


什器、第2弾が届く。古い桐箪笥。3段重ねで1つの箪笥になっているのを、それぞれバラして使う。引き出しは在庫ストッカーに。
(ヤフオクで岩手県の人から4,000円で買ったのだが、着払い送料が8,000円もかかった...笑)


一番上の部分は、とりあえずパソコンを置く台に。iBook、折り畳みイスから出世。


ワックスを新たに買ってきて、残りの床も完了。奥のバックヤードはビニールクロスのまま。


ちょっと雰囲気が出てきたかな?
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初の什器が届く。


小さな飾り棚で、入り口側の角にアールがついているのが気に入った。何を置くかは未定。


床用のラワンベニヤ、実はまだ6枚しか貼っていなくて、あと2枚は後回しにしていたのでした(トイレの前)。だって形が複雑だしー


のこぎりで切るの、うまいのよ。


ここ、いやでしょう。右端にちょいとスキマができてます。棚を置くから、わかんないの!いいの、いいの!


無事、8枚のベニヤを貼り終えてワックスがけ。と思ったら、ワックスがなくなっちゃいました。今日はここまで。

床の養生を取ったら、なかなかいい感じ。ちなみに床は汚れを拭いただけで、着色やワックスがけはしていない。年月を経たいい色。
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これなら物の怪も出ないはず。


この辺は結局3回塗った。ここに小物撮影用のテントを置く予定。


2階の照明スイッチは、今では手に入らないレトロな形。手垢で汚れていたので、ここも塗ってしまった。


コンセントは「IT・電気・オーディオ」担当の同居人が交換してくれた。


1階床ワックスがけ。ベニヤの表面は、ヤスリをかけてなめらかにしてからワックスを塗る方がきれいになる。最初の2枚まではまじめにヤスリかけていたのに、これがひどく腕が疲れるので、途中からヤスリを省略。わかる人にはわかるけど、わからない人にはわからない。むひひ。


ゴム手袋をはめて、その上にいらなくなった靴下をはめて、そこにワックスを少しつけてはベニヤに擦り込んでいく。


乾拭きするとツヤが出ていい感じになる。今日はベニヤ4枚分で力尽きた……

帰り道、右ヒジの調子がおかしくなる。夜が更けるにつれ、ズキズキと痛み出してしまった。ヒジを曲げると激痛。こういうのも腱鞘炎というのでしょうか。右肩もやばい感じ。ヒジ、肩に湿布薬を貼り、寝ている間に取れないように包帯を巻く。えーと、気持ちに体がついていってません。

またまた一晩乾燥。気温が高いので、ペンキが乾くのも早い。廊下はこれで完了!


配電盤の養生を取ります。
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物置スペースも塗りつぶしてやりました。
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ペンキは3リットル缶を約2缶使った。水性塗料だから匂いはほとんどないけれど、さすがに密室でこれだけの量を使うと鼻や喉に刺激が来る。小窓を開け、換気扇を回しっぱなしにして空気を入れ換える。


勢いに乗って、1階の床も試し塗り。土足で上がる床だから、家具用オイルよりもコーティング力のあるイギリス製ブライワックスを選んだ。色は濃いめ。


先は長いぞう。

1度目を一晩乾燥させて、2度目の塗り。も~う、あかるいッ!


配線もおかまいなく塗ってしまった。


物置スペースは古いベニヤを残していたので、まだ40年の怨念が滲み出している。乾燥を待って、また重ね塗り。


今日はインターネット開通工事も。旅猫雑貨店の生命線でございます。まだ机もなく、我がPower Mac G4は持ってこられないので、とりあえず古いiBookで繋いでみた。台は折り畳みイス。

まずは床が汚れないよう、ビニールと養生テープで床を覆う。養生は丁寧に。あとの仕上がりが違ってくるのだ。


小窓も養生。


配電盤も養生。


ベニヤとベニヤの隙間は、パテとコーキング材で埋めていく。


塗る面積が広いので、刷毛とローラーを使って。ペンキはピュアホワイト。とにかく明るくなるように!


夏休み中の同居人に手伝ってもらった。5日間の休み中、4日も手伝わせてしまい、大変申し訳ございませんでした。手も足も顔もメガネも、真っ白になってがんばってくれました。


天井など高いところは脚立に登って、ペンキの飛沫を浴びながらの重労働。1度目の塗りでは、築40年の歴史を隠すことなどできません。まずはざっと塗っていく。


毎日サウナ状態の中、梁のゆがみに悪戦苦闘しながらも2階のベニヤ貼りが完了。8月1日の作業開始以来、父は2キロ痩せたとのこと。リフォーム・ダイエット。みなさまもいかが。

▼ビフォー


ひとまず父の担当はこれで終了。お疲れさまでした。次はペンキ塗りが待っている。


廊下の一番奥にある、古~い配電盤。ここからすべての電気のケーブルが延びている。漏電遮断機は新しいものに取り替えてあるのだが、ブレーカーはかなり古いものでちょっと心配なので、電気工事の業者さんに見てもらった。この配電盤をすべて取り替えたら、7~8万円ぐらいかかるのだそう。このままでも特に問題はないらしいので、ここはこのまま、そっとしておくことに。


大家さんより、本日の差し入れ。ありがとうございます。


床板貼りは2日目。8枚中、6枚貼り終えた。うち、切らずにそのまま貼れたのは2枚。4枚は切り欠きがあったり、幅に合わせて長辺を切ったり。簡単にできそうなのに、できない。1日に少しずつしか進まないなぁ。


2階の内装は父親にまかせて、私の方は1階に取り掛かる。床には石模様のクッションフロアが敷いてあって、イメージと合わないので板を貼る。といってもフローリングではなくて、5.5mmのラワンベニヤを床材として使ってしまうのである。これは、国立にあるテラバヤシ・セッケイ・ジムショの施工例を見てのまねっこ。通常、床材には使わないラワンベニヤも、家具用オイルを塗れば安く、簡単に施工できるというのを知って、これはいいな、と。


まずは入り口付近から。カーペット用強力両面テープで貼っていく。


ホラ、こういうとこ、面倒くさいんですよ。


型紙取って、板に墨付けして、のこぎりでカット。こっちがはまると、あっちがはまらず。ヤスリとカンナで調節しながら、ぴっちりと敷いていく。時間がかかります。


ガラス張りのショーウィンドウに、ロールスクリーンを取り付ける。まるでオーダー品のようにぴったりサイズだが、これ、たまたま東急ハンズで1300mmという微妙なサイズが売られていたのを見つけてきたもの。客注でキャンセルされたものだったのかも。


入り口のドアにも。表にシャッターがないので、閉店後はこれで目隠し。


外から見るとこんな感じ。


本日、大安にて、神棚も設置。これは先日、東京・有明で開催された「骨董ジャンボリー」で見つけて、わが仕事場へお迎えしたもの。恵比寿さまと大黒さまが並んでおられます。商売繁盛。


お顔がなんとも“近所のおじさん”っぽいでしょう。今後ともよろしくお願いいたします。
8日(火)はNTTの電話回線工事。電話が開通した。ところがさくらやで買ってきた電話機がどうにも不調で、親機が子機を認識できない。設定の初期化も不能で、さくらやに持って行くと、初期不良ということで交換してもらうことに。


9日(水)。父親が暑い中がんばってくれて、廊下の左右側面のベニヤが張り終わった。上の方の三角形のところ、多少隙間があるのはご愛嬌。あとでコーキング材で埋めれば大丈夫。


小窓の横は、棟続きの隣りの屋根裏が丸見えになっていた。ここからも熱が来ていたので、やはり断熱材を入れてベニヤを貼った。

2階の内装を担当してくれた父が終始嘆いていたのは、建物が古いこともあるけれど、とにかくすべての梁が直角でないため、一枚のベニヤを貼るにしてもどこかしらに隙間ができてしまうこと。天井も、奥の方は幅が87cmあっても、手前の方は85cmしかないのだとか。測っても測っても、どこも少しずつゆがんでいるため、思いのほか苦戦。

このあとも、この家のゆがみには終始悩まされた。
6日(日)は休養。といっても、材料の買い出しで後楽園にあるドイトへ行く。梱包スペースの棚と作業台を作るための木材を購入。車が小さいのですべての木材を積めず、大きいものは送料2000円近くを払って配送になってしまう。せっかく車で行ったのに……トホホ。


7日(月)。2階廊下部分の左側面。まずはベニヤを切らずに貼れるところから、電動ドライバーを使って木ネジでどんどん貼っていく。屋根裏で傾斜があるので、上の方は三角や台形になっているのが面倒なのだ。そういうのは後回し!


廊下の右側面。ここは雨漏りしていたらしく、ボソボソになった古いベニヤをガムテープで補強してあった。それらを全部剥がして、断熱材を入れる(上の方)。大家さんに頼んで、雨漏りしないよう屋根の補修もしてもらった。


廊下の天井に断熱材を入れる。これだけでかなり明るくなった。


物置スペースの天井にも断熱材。屋根の熱がかなり伝わりにくくなるはず。